集会案内

2022.2.5 ハンセン病問題オンライン学習会

皆さんは、ハンセン病問題を知っていますか?

私も、弁護士になるまでは、病気の名前くらいしか知らなかったのですが、2017年度から2019年度の3年間、札幌弁護士会の人権擁護委員会の副委員長として、ハンセン病問題を担当していました。

かつて「らい病」と呼ばれ、非常に感染力の弱い感染症であるにもかかわらず、衛生状態や栄養状態が悪いために病気が進行し、顔など一見してわかる部位の皮膚に病変が起きてしまうことなどから、「業病」と忌み嫌われ、隔離政策がとられてきました。
現在では、治療法・治療薬が確立されている病気ですが、今なお差別が続いています。

札幌弁護士会では、もう10年以上前から、北海道のハンセン病患者が多く収容されていた松丘保養園を訪問し、回復者の方々と交流を続けてきました。
私も、2017年から複数回、訪問させていただきました。

国立療養所 松丘保養園

園を訪問して、まず納骨堂で献花をし、その後、回復者の方々とお茶を頂きながらお話をお伺いしました。回復者の方々は、もうご高齢なのですが、訪問に伺うたびにお手製のお漬物などをお茶うけに準備をしてくださって、親しくお話をお伺いしてきました。

園内でのかつての生活について、あるいは園に来た当時のことをお伺いすることもありました。国立療養所ですから、国の施設であるにもかかわらず、園内には複数の宗教施設があります。信仰を持つことが、希望を失わせないことにつながるという背景があったようです。

納骨堂の存在は、亡くなってからもなお、差別や偏見のために、家族のもとに戻れないという実態を突き付けてきます。

松丘保養園の納骨堂

今般、札幌弁護士会では、北海道、北海道社会福祉士会、ハンセン病問題を考える複数の市民団体の皆さんとともに、ハンセン病問題について、オンラインで学習会を実施することになりました。

多くの皆さんにハンセン病問題の実態を知ってほしい。
回復者はもとよりそのご家族にも多くの差別や偏見が向けられていることを知ってほしい。
それが、今なお続いていることにも。

札幌弁護士会のホームページに詳細のご案内と参加申し込み方法があります。ぜひ、ご参加をおすすめします。